100年前の御殿場より見たる富士山

明治後期から大正初期に発行された絵葉書です

街道筋から覗く富士の姿です。角の食事処に来客予定の名前が書かれていて富士登山の客で賑わっていた事が窺えます。この手法は今も引き継がれており、この当時から有ったのかと感心します。ウェストンも富士登山のため、明治25年5月18日に御殿場に着いたと記述が有ります。この近くで剛力を雇い富士に向かいました。この剛力達は雪のある地点まで来ると、きっぱりと進むのを拒みました。彼らを置いてウェストン達が雪を越えて頂上までのぼりつめ帰ってきた時はさすがに驚きました。

手彩色(てさいしき、てさいしょく)絵葉書と呼ばれる物があります。明治後期から大正時代に、多く見られる絵葉書です。白黒印刷をした物を1枚づつ主に、内職の手により彩色した物です。元は同じ絵葉書でも少しずつ色具合が違ったりします。現実の色具合とは違っていたのでしょうが、色がつくだけでやはりリアリティが増します。すごく丁寧に美しく彩色された物は、見ていて楽しくなってその時代の中に吸い込まれてしまいます。

当時、商用、観光問わず来日した外国人の土産物として多く外国に渡りました。この富士山関連の絵葉書もよく売れた様です。今回も収集にあたり、海外から里帰りした品も多くありました。

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