青年の錬成(穂高岳を望みて)

徳本峠から望む穂高岳の画ですが、大きく違っているのは時代の背景です。昭和の8年から15年位に発行された物です。画の上半分はいつの時代も変わらない美しく力強い穂高岳ですが、下半分は軍靴の響きが聞こえてきます。錬成とは心身・技術などを鍛えて立派なものにすることだそうです。画に書かれている青年達は心なしか寂しそうであまり元気が有る様には見えません。櫛田直観の作ですが、厳しい検閲の中でもなにか訴えたかったのもしれません。

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