鎗ヶ岳礎赤澤の岩小屋 大正期

ウェストン一行は、大正2年の槍ヶ岳登頂時にここで露営しました。ウェストンの日本アルプス登攀日記によりますと「やがて私たちは荷物を解き、寝場所を整えた。巨大な岩がくさび形に突き出た、その下のスペースは、部分的にしだや木の葉が大量に重なっていたが、持ってきた布団2枚をその上に敷いた。」とあります。

ここで嘉門次から、2匹の熊が噛み合ったまま断崖から谷底へ落ち岩の上で2匹とも死んでいた珍しい話を聞きます。山小屋がなかった当時はこういった天然の岩の小屋が貴重な休息場所でした。この絵葉書が当時の様子をよく写し出しています。

この写真では、村田式銃を持った案内人と測量士かと思われる人物が写っています。今晩はこの岩の下で野営かも知れません。大正期に撮影されたと思われます。

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